ご覧いただきありがとうございます。
今回は小規模事業者持続化補助金について少しだけ掘り下げたお話をしようかと思います。
では、よろしくお願いいたします。
1‐小規模事業者持続化補助金とは?
通年実施されているもので主として販路拡大のための広告費用や生産性向上につながる設備改修などがその補助対象経費です。
2022年8月22日現在の締め切りは次のようになります。
現状わかっているスケジュール
2022年9月20日締め切り
※商工会・商工会議所への事業計画書承認の締め切りは9月12日までとなります。
補助率と補助上限金額
ここにおいての補助率は一般枠で説明します。別の枠については次の後で説明いたしますね。
補助率 2/3 補助上限金額 ¥500,000
補助対象経費
気になる補助対象経費は次のようになります。
①機械装置等費
②広報費
③ウェブサイト関連費
④展示会等出展費 展示会・商談会の出展料等
⑤旅費 販路開拓(展示会等の会場との往復を含む)等を行うための旅費
⑥開発費 新商品の試作品開発等に伴う経費
⑦資料購入費 補助事業に関連する資料・図書等
⑧雑役務費 補助事業のために臨時的に雇用したアルバイト・派遣社員費用
⑨借料 機器・設備のリース・レンタル料(所有権移転を伴わないもの)
⑩設備処分費 新サービスを行うためのスペース確保を目的とした設備処分等
⑪委託・外注費 店舗改装など自社では実施困難な業務を第3者に依頼(契約必須)
以上が主な経費となります
なお、別の記事で述べますがウェブサイト関連費については注意があります。
2-実はねらい目の特別枠と加点形式
以上、一般枠についてを駆け足で振り返りました。
次に小規模事業者持続化補助金の中にある特別な枠もあります。その中にある使いやすいと思われるものをピックアップしてご紹介しますね。
①賃金引上げ枠
補助率2/3 (赤字事業者は3/4)
補助上限金額 200万円
適用事業者 販路開拓や生産性向上の取り組み+事業所内最低賃金が地域別最低賃金より+ 30 円以上とする小規模事業者
つまり事業所内賃金を30円UPを補助事業終了までに実現することが要件となります。
※赤字事業者は、補助率 3/4 に引上げる とともに加点を実施。
②卒業枠
補助率2/3
補助上限金額 200万円
適用事業者 販路拡大や生産性向上の取り組み+補助事業実施期間中に常時使用する従業員を増やし、小規模事業者 として定義する従業員の枠を超え事業規模を拡大する事業者
例
➀申請時常時使用従業員が3名しかいな飲食店が補助事業終了時点で事業所全体で常時使用従業員が6名以上となるように従業者を雇用する場合
※従業員数の枠は行う事業によって異なりますのでお気軽のお問い合わせください。
③創業枠
補助率 2/3
補助上限金額 200万円
適用事業者 販路拡大や生産性向上の取り組み+事業者を重点的に政策支援するため、産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」による支援を 公募締切時から起算して 過去3か年の間に受け、かつ、過去3か年の間に開業した事業者
例
➀岡山市内で開業した事業で産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」である岡山市より「特定創業支援等事業」の認定を受けた事業者が販路拡大の取り組むを行う場合
④インボイス枠
補助率 2/3
補助上限額 100万円
適用事業者 販路拡大や生産性向上の取り組み+インボイス制度対応にために免税事業者であった事業者が課税事業者となり適格請求書発行事業者に登録する場合
※インボイス制度について⇒https://www.youtube.com/watch?v=ULSKFCKw42k
他にも後継者支援枠もありますが対象者が限定的なのでここでは割愛いたします。
また、以下のような加点もあり、採択されやすくなる措置もありますので有効に活用されることをおすすめします。
加点の内容は次のようになります。
A パワーアップ型加点
内容
➀地域資源の活用(例:地場の特産品を材料とした加工品の地域外への販売)や➁地域課題の解決(例:過疎地域での空き家対策事業など)を目的とし、地域内の需要喚起の取り組みの2点が対象となります。
B 赤字賃上げ加点
内容
賃金引上げ枠のみが対象の加点となります。
赤字事業者の場合、賃金引上げ枠を実施した場合に加点措置を実施いたします。
詳細は上記の賃金引上げ枠をご覧ください。
C 経営力向上計画加点
内容
中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けている事業者に対して、採択審査時に政策的観点から加点します。
「経営力向上計画」については下記のリンクを参考にしてください。
https://j-net21.smrj.go.jp/support/publicsupport/2019031901.html
D 電子申請加点
内容
書面申請でなくJ‐グランツを使用した電子申請での加点が行われます。
一長一短がありますが国全体で電子申請を推進している一環での加点です。
J‐グランツなど電子申請についてのイロハは別記事で掲載しておりますのでご参照ください。
E 事業承継加点
内容
代表者が60歳以上で後継者候補が中心となって補助事業を実施する場合、政策的観点から加点が実施されます。
F 東日本大震災加点
内容
東京電力福島第一原子力発電所 の影響を受け 、厳しい事業環境下にある 事業者を対象として加点 を実施致します。
G 過疎地域加点
内容
過疎地域に本社を置く事業者が当該過疎地域の経済の持続的発展につながる取り組みに対して加点を実施します。
H 災害加点
内容
令和4年3月16日に発生した 福島県沖を震源とする地震により災害救助法の適用を受け、局地的に多数 の建物が崩壊するなど、再建が極めて困難な状況にある地域に所在する事業者に対して加点を実施します。
I 事業環境変化加点
内容
ウクライナ情勢や原油価格、LP ガス価格等の高騰によ る 影響を受けている事業者 への加点を実施いたします。
以上が政策上の加点項目となります。下線を引いているものが比較的扱いやすいものと思います。
これが小規模事業者持続化補助金の大きな概括となります。別の記事ではこの小規模事業者持続化補助金に関してよくある質問、引っかかるポイントを解説します。