持続化補助金で質問来てた!徹底解説 持続化補助金

ご覧いただきありがとうございます。
今回は前回の記事「小規模事業者持続化補助金何がかわった!?2022版」の続きとなります。小規模事業者持続化補助金についてのよくある質問についてお話をしようかと思います。
では、よろしくお願いいたします。

補助金を活用するにあたって気になるのはこういった事業ではつかえるのか?何もせずに給付されるものなのか?どういった経費なら補助金の対象となるのか・・・・
こういったよくある質問や躓くポイントをここでは整理してゆきますね。

 

Q1:この補助金って申請すれば貰えるの?

A1:申請すれば無条件で貰えません。補助事業計画を小規模事業者持続化補助金の基本的な精神に乗っ取って作成し、その上で提出し審査を経て初めて請求できるものとなります。
それ故に綿密な事業の振り返りと分析、そして取り組みたいと思う事業が既存の事業との相乗効果を生むか、そしてそれが実現可能であるかどうかを評価し採択するか否かを補助金事務局は決定しています。
まずは事業計画を整理することが大切です。事業計画の作成にあたって困難がありましたらお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

 

Q2:この補助金の入金タイミングはいつ?

A2:採択されたらすぐ入金というわけではありません。私はよく相談者にはキャッシュバックとしてこの補助金を説明しています。
流れとしては次のようになります。

流れを大きく解説しましたが原則、採択・交付決定があった後に補助事業の開始(事業計画書内で記載した物品の購入や工事の手配など)し、その後に補助金事務局に対して実績報告をし、その内容を検査します。その検査の結果が妥当であった場合に交付請求が初めて可能になるのです。
少し煩雑になるのには理由があって、この補助金の原資が税金だからこそです。税金だからこそ公平に公正に運用する必要があります。このような煩雑な手続きを経ることにより証拠書類も正しく提供させた上で、公平な交付が可能となるのです。
それゆえに補助金の採択決定があってから10ヶ月〜1年程度かかって振込となります。
そのため、入金が即時でないのでその間の資金繰りにも留意して取り組む必要があります。

 

Q3:どういったモノなら経費になるの?

A3:基本として理解して欲しいキーワードとして「汎用性のあるもの」は補助対象となりません。では「汎用性のあるもの」とはいったい何になるのでしょうか?
ここでいう汎用性とは他の事柄に流用できる、使えるというのがポイントです。例えば、インボイス制度と感染症拡大に対応するためにテレワーク環境を整えるためにタブレット端末を購入するというのは汎用性があると認められてしまうのです。確かに目的は明確なのですがそのタブレット端末で他の事柄ができてしまうのが問題なのです。テレワーク以外にも決済機として使用したり、業務の目的外として使われる可能性も多いにあるわけです。このようなことが考察される場合には汎用性があるとして補助対象経費にならないと理解してもらってよいと思います。逆に言えば飲食店が顧客層拡大のために店舗のみで販売していたメニューをお持ち帰りにして気軽に購入できるようキッチンカーを導入することは汎用性はないとは言えます。なぜならば、キッチンカーで買い出しはあるにせよ、私事での使用は考えにくいですし、なにより補助事業と密接に関係しているからこそ経費として認められるのです。
経営資源が少ない小規模事業者であっても財源は税金故に取り組む事業と不可分一体で目的外使用となる要素を排除したいのかと思います。
あわせて原則不動産も補助対象経費にすることはできません。

 

Q4:電子申請を考えてるけどポイントと注意点は?

A4:小規模事業者持続化補助金では書面申請と電子申請があります。電子申請においては加点もあり、採択されやすい点もありますので検討している方も多いと思います。
ですが、電子申請ならではの難しさもあります。
➀前提としてのGビズIDの取得が煩雑
➁電子申請上では間違えたデータをつけたり申請時の手違いが多くなる
➂ログイン時間が保持できず全部書類をつけたはいいが全てやり直しになる場合がある。
④原則本人による申請しか認められていないので代理人よる申請はできない。
以上の4点となります。
細かいところはまた別の記事にあげてゆこうと思いますが特に補助金申請の近くとなりますとGビズID取得に時間のかかる場合もございますので早めのGビズIDの取得をおすすめしております。

 

Q5:税金の滞納や借入金の遅延があるけど補助金を使えるの?

A5:借入金の支払い遅延は問題にはなりません。そもそも制度としては別なので問題はないと言えます。しかし、ここで問題となるのは確定申告の未了や税務申告をしていないといった場合は補助金の利用は難しいと言えます。なぜならば添付書類として確定申告書の提出が要求されているからです。例えば今回の小規模事業者持続化補助金を申請するにあたっては直近の法人税申告書もしくは確定申告書が必要となります。まだ、申告が未了な方は申告をした上で取り掛かるようにしてくださいね。

 

Q6:不採択になっちゃう場合もあるけれどこの場合はどうしたらいいの?

A6:確かに補助金が必ず採択されるものであるとは言えません。それは百戦錬磨のコンサルタントであろうと絶対に採択されるとは言い切れないのが実際です。もちろん、事業計画書の内容を磨き込み、様式をキレイにわかりやすく整えて、加点項目が使えるのであればそれも活用するということをして採択に向けた動きをすることが重要です。
ただ、そのような取り組みも虚しく不採択となる可能性もあります。その場合どうしたらよいのでしょうか?当事務所では次のように考えます。
①採択率向上のために補助金制度の理解
②不採択時に備えた対案の確保
以上の2点が大切だと考えます。具体的には申請する前に制度をきちんと理解した上で必要な情報を整理しながら自社の事業の持つ強みを最大限活かせるような事業計画書を作成すると共に形式不備による不採択を可能な限りなくすのが目的です。また、不採択に備えて使う制度の対案も初期段階で用意するのも当事務所ならではのノウハウです。融資制度の活用や県や市町村レベルでの補助金制度の活用といったように当事務所ならではの支援体制を整えております。このような意味でも専門家への相談は効果的と思いますのでお気軽にお問い合わせください。

 

Q7:そもそもどの補助金制度を使うべきか悩んでいます。

A7:業界業種や取り組みたい事柄によっては小規模事業者持続化補助金ではなく例えばものづくり補助金や事業再構築補助金などもあります。事業の課題や今後取り組みたいと考えていることにフォーカスして制度選定をしてゆくことが大切です。例えば農業者の方でしたら農林水産省管轄の補助金制度やシアターやライブハウス、芸術公演をされている方などは文化庁などの実施する補助金もございます。融資制度の活用も含めて一度お気軽にご相談いただければ幸いです。

 

Q8:昔、小規模事業者持続化補助金を取得したけど新たな取り組みをしたい。再び申請することはできるの?

A8:期間を一定程度おいた上での申請は可能です。しかしながら2021年の財務省での中小企業政策に関する有識者会議にてものづくり補助金の直近3カ年でのリピートが15%にのぼる点に疑問符が投げかけられ、今後政策面で再度の申請に必要な相当な期間が必要となったり、そもそもできなくなる可能性も秘めておりますので今後については注視する必要があると考えます。以下は直近の再度の申請にかかる制限です。

 

Q9:広告とかで補助金使ってホームページ作成ってあるけれどホームページ作成のみで申請できるのですか?

A9:できません。厳密にはホームページ作成やウェブに関連する経費のみでは申請は不可能となりました。経済産業省や商工会議所連合会などからの公式の声明はないですが背景として、やはりウェブ関係費用のみで申請した事業者の販路拡大や生産性向上というものに直結しなかったのではないかと思います。ホームページだけを作って満足している状態も見受けられます。
でも販路拡大の一環としてのウェブ広告やホームページも重要な要素となっています。そこで現行の制度ではウェブ関係費用のみでなく他の取り組みと組み合わせた形での申請ならOKとなりました。また、ウェブ関係費用についても予算上限が定められました。ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額及び交付すべき補助金の額の確定時に認められる補助金総額の1/4を上限となりますのでご注意ください。

 

Q10:採択もされて補助事業始めるに当たって、納期遅延で補助事業期間内に間に合わない。この場合補助金はもらえるの。

A10:もらえません。この場合は事務局に対して事故報告を提出した上、補助事業が定められた補助事業期間内で完了しなかったということとなるので交付を受けることはできません。
また、例えば法人代表者に変更があった場合や当初の事業計画で定めた外注内容から変更点が出てきた(追加工事など)場合には変更届を提出することが原則必要となります。軽微な変更の場合は変更届が必要でない場合もありますが、事務局に確認することが一番です。

 

Q11:採択後大切なことってなんですか?

A11:採択後大切なことはたくさんあります。まずは見積書、請求書、払込明細などをきちんと保管し、整理しておくこと。これがかなり大切でこうすることで後の実績報告も作りやすくなります。実績報告に絡んで大切なことは補助事業の実施前と実施後での変化です。売上や来客数、利益率の変化など毎月ごとの売上や経費の管理も丁寧に行ってください。事務局として知りたいのは補助事業を行い効果がどれほど目に見える形で現れたのかというところでこの報告があるからこそ次の年度、次の年度と繋がってゆくのです。合わせて、補助事業内に事業が完了できるように納期管理も丁寧に行うことが大切です。

以上、よくある質問11となります。また、この小規模事業者持続化補助金をテーマに実際の事業計画を見ながらのセミナー企画も考えておりますのでよろしくお願いいたします。