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今回は補助金制度活用の前提としてのGビズIDについて解説していきます。
1ー今の補助金制度活用のスタンダード!?GビズIDとJ-グランツ
TVCMなどで「クラウド」や「電帳法」「DX(デジタルトランスフォーメーション)」、「デジタル化」が声高に叫ばれています。実際そのような波は補助金制度にも及んでいます。そのシステムがJ-グランツであり、それを利用するためのIDとしてGビズIDがあります。
ここではGビズIDで何ができるかをまず解説します。恥ずかしい話ですがこの記事を書くまで私自身もGビズIDはせいぜい国の補助金程度くらいにしか使われてないのかなという認識でしたが、数多くの行政サービスがGビズIDで利用できるようになり、それは都道府県レベルにまで拡大しているのでは、では具体的に見てゆきます。
GビズIDでできること
①補助金申請・変更・交付手続き
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金などの国の主要な補助金制度はほとんどすべてがGビズIDを用いてJグランツにログインすることで申請することが可能となります。
小規模事業者持続化補助金を除いてすべてがJグランツを利用した電子申請のみとなります。
Jグランツにおいては補助金制度の検索などもできます。また補助金や支援制度の探し方は別の記事でご紹介しますね。
②社会保険の手続きや行政機関への届け出
法人や従業員を雇用している事業主の厄介な手続きの一つとしての社会保険関係手続きもGビズIDを使ってできるようになりました。
今までは年金事務所に行き書面を書き郵送または持参で対応することが必要でしたがGビズIDにて手続きができるようになりました。また、農林水産省管轄の申請も電子申請に対応できるようになり、なおかつ行政書士といった専門家による代理申請も可能となっております。現状農林水産省管轄の補助金が中心ですが将来的には農地転用や農地法の許可も当該システムよりできるものであるとされています。
③経営力向上計画や事業継続力強化計画、ミラサポプラスといった中小企業経営に役立つサービスが利用可能に
経営資源をいかに有効に使うかを計画立てる経営力向上計画、災害や感染症といった不測の事態への対応を定めた事業継続力強化計画などもGビズIDを使用して申請も可能です。この経営力向上計画、事業継続力強化計画については別の記事で紹介いたしますが計画策定による経営環境の改善のみならず税制上のメリットなどを享受できる政策もGビズIDを使った申請が可能です。
また、融資制度の案内や補助金制度の網羅的な検索ができるミラサポプラスの一歩進んだサービスも活用できるようになります。
ログインせずとも補助金制度や融資制度といった検索は活用することはできます。ではGビズIDを活用することでどういったことができるのでしょうか。
ミラサポプラスにログインすることで活用できるものとしてローカルベンチマークがあります。
このローカルベンチマークについては改めて別の記事で紹介いたしますが、ここでは財務分析、強み弱みの分析ツールと理解してくださいね。
このようにログインすることにより事業の財務面での分析、商流や競合状況などの分析見える化を比較的簡易な操作でできるようになるのが大きなメリットです。特に事業再構築補助金ではローカルベンチマークに基づいた分析資料の提供は必須ですし、そうでなくとも融資制度の活用や経営計画の策定などにおいても有用なツールとなります。
④都道府県にも広がるGビズIDを使った申請手続き
①〜③までは主として国の政策面での活用を見てきましたがこれは地方自治体にも広がりを見せています。
私の事務所のある岡山県内ではまだ進んでおりませんが、各地でGビズIDとの連携した申請システムが構築されつつあります。ここでは、香川県の事例を見ていきます。
香川県では香川県に対しての補助金や報告手続きへのログイン方式にGビズIDが使えるようになりました。
ここでは高圧ガス保安法に基づく販売事業届を例として取り上げますが、下記にGビズIDでのログインとあるように申請に際しても活用できるようになっております。
以上のようにこれからの事業経営においてはGビズIDの取得が必要となるシーンが多くなり、国もそのような流れで制度を設計しております。
まずははじめにGビズIDの取得から初めてみませんか?GビズIDの取得についてはまた別の記事で紹介いたします。